少しばかり練習をしてみていくつかのコードを徐々に覚え、さて何か曲を弾こうとするとコードやコードチェンジよりも弦を弾く方の手の動き、つまりはストロークやアルペジオに戸惑うと言うことはありませんか?
こう感じた人は異常でもなんでもなく、むしろセンスがあると言えるだろうと思います。ギターは実はコードを押さえる方の手よりも弾く方の手の方が難しかったりするのです。
ギターコードというのは押さえ方がわかれば誰でも押さえることができます。しかし、弾く方はどれぐらいの力で、どのようにピックを弦に当てるか、はたまたどのようにアップとダウンを繰り返すか、更にはどうやって弦を爪弾くかという、口では中々説明できない領域の話ですからそうそう習得できるものでもありません。
ギターの奏法は大分別して4つあります。
ストロークにしても別にピックを使う必要はありませんし、アルペジオやスリーフィンガーでピックを使用してもかまいません。つまりは、好きなようにやりやすいようにすればよいのです。結果的に鳴ればよいのですから。
ストロークは1~6弦をジャラーンと鳴らします((4,5弦から鳴らすものもあります))。ダウンストロークは誰でもできるのですがアップストロークは少々難しく、またそれらを連続してテンポ良く弾くには少々練習が必要です。
アルペジオは分散和音と呼ばれ、つまりはコードを一音ずつ鳴らして音を重ねて和音(コード)を演奏する方法です。分散させるわけですからピックでも可能ですがたいていは指で弾きます。管理人は、ピックを持ちながら中指から小指も使います。
アルペジオを少し変化させ、テンポ良くかつ三本の指で弾くやり方をスリーフィンガーと言いますが、別に必ずしも三本の指で弾かなくてはならないと言う決まりはありません。4本の指で弾いても良いですし、ピックを交えても良いです。親指と人差し指、あるいはピックと中指か薬指で弾く人もいます。
ピックを持ちながらベース音に変化を付けてストロークするやり方をピッキングストロークと言います。非常にテクニカルでほとんどの曲に対応できるようになりますが、その分だけ上級者向けの弾き方となります。スリーフィンガーでベース音の流れを把握してそれにストロークを合わせる感じです。
ギターは必ずしもコードを弾かねばならないという事はありません。ベースだけの部分、メロディーとのユニゾン等色々な弾き方があります。例えば以下のジミヘンのLittle wingなど。エレキ独自の弾き方もあると思いますが多くは共通です。
いきなりジミヘンはハードルが高すぎますが、こういうものもあるというのを知っておくべきなのです。
初心者が初めにマスターしておきたいのはストロークです。ストロークでコードチェンジを円滑にできるように練習しましょう。コードチェンジもある程度できるようになったら、アルペジオの練習をしてみても良いだろうと思います。そしてスリーフィンガー、ピッキングストロークと様々な奏法をマスターしていくわけです。
更に右手にはもう一つ重要な役目があります。それは音を切る、もしくは消す「ミュート」と言う作業です。不必要な音が鳴るのは好ましくありません。ですからなんとか音を消す必要があります。これはコードを押さえる方の手でも行いますが、弾く方の手でもします。このコンビネーションでより複雑なテクニカルな弾き方ができるのです。
すぐには必要ではないですが、弾く方の手のミュートを覚えると、カッティング、ミュートピッキング等、より高度な弾き方が可能になります。こういった奏法とテクニックを合わせてよりギターを聴かせる事ができるようになるのです。