ここでは比較的簡単に押さえられるC、Am、Dm、G7のコード進行から、どのように指を動かすか、気をつけることは何かなどを説明していきたいと思います。

基本のコードチェンジ

何も言わずに、下のGIFアニメーションを見て下さい。まずCのコードからAmのコードに移っています。ここで重要なことは薬指が移動しているだけで他の2本((人差し指、中指))は固定されている点です。

C → Am

C→Am

このコードチェンジから察してほしいのは、コードチェンジの全てがそうではないですが、中にはこの図のようにコードのある一部を変えるだけで簡単に次のコードへ移行できるということなのです。
どのようにして次のコードに行くのかをまず考えてみます。

C→Amの場合は、うまい具合に薬指の移動だけでAmに移動することができます。その為に薬指だけをスムースに移動する練習が必要になります。
例えば小指を加えるだけ、あるいは中指を離すだけ、そんな簡単な行為でまたひとつコードを覚えられます。要領よくいってみましょう!

最初は、おそらくほとんどの人が人差し指1本だけでのドレミファ・・・の練習をしていたと思います。それをまず改善していかなくてはいけません。

どのようにするかと言うと、

1フレット 2フレット 3フレット 4フレット
人差し指 中指 薬指 小指

と、こんなふうに各フレットはこの指という担当の設定をしてしまいます。すると、ドレミ〜を弾く際にほとんどCのコードを押さえているようになっているはずなのです。これで一応「C」は押さえられるはずです。

今度はまた別に、人差し指1本だけでドレミファ〜を弾いてみます。そして次は中指だけ、次は薬指だけという具合にしていくわけです。そして、できたら簡単な曲を指1本で弾いてみる練習をしてみてもいいでしょう。

メロディーを弾いている内に運指(指の運び方)がスムースになり、より円滑にそれぞれの指を動かせるようになります。このような練習をみっちりした人はおのずと上記のコードチェンジができるはずです。

Am → Dm

Am→Dm

この図はAm→Dmへのコードチェンジの仕方です。[図:C→Am]にくらべると若干難しいですが、要領をえるとそんなに難しくはありません。ちなみに、色分けは対応している指を表しています。

人差し指 中指 薬指

少々点滅が早いためわかり辛いかもしれませんが、指の動かし方として2段階で考えていきます。

1st Step: 人差し指(黒)、中指(赤)
2nd Step: 薬指(青)

まず、人差し指と中指に注目してみてみて下さい。ここで「あっ」と気づいた人は(コードチェンジの)センスがあると言えると思います。気づかなかったとしても何も問題ではないのですが、その気付きの差は大きいのです。
第1段階の指の動きとしては、形は同じままで弦をひとつずつ下に移動しているだけと、つまりは、まず人差し指と中指に注目して欲しいわけです。

Amの時は3弦を挟んで2弦と4弦に人差し指と中指があります。そのまま下げるということは今度は、2弦を挟んで1弦と3弦でAmの時と同じ形を持ってくればいいわけです。
次に第二段階として、薬指を中指の隣のフレット(3フレット)に移行させるとだいたい感覚として2弦に薬指が来るはず。

この段階を順番に踏めばAm→Dmへのコードチェンジは案外簡単にできるのではないかと思います。もちろん、中指・薬指を先行して後で後から人差し指でも問題はありません。

C → Am → Dm

C→Am→Dm

図:C→Am→Dmが、これまでのコードチェンジのまとめになります。指の動きを十分把握した上で、うまく動かせるように練習して下さい。

後述するコードチェンジと音楽理論が少しわかると、そんなに役に立たないこのコード進行も、また「なるほどね」と思える時が来るので、ひとまず通らねばならない道なのだと納得してもらえると助かります。

ひとつ覚えてもらいたいのは、まずこのコードを覚えるだけでは何にもならなかったりすると言うことだ。昔よくあったこのフレーズは、今あなたが弾きたいと思う曲(楽譜)にはほとんど出てこない(だろう)。

Dm → G7

Dm→G7

図:Dm→G7が、Dm→G7へのコードチェンジです。
この場合も人差し指は固定されていることに気づいてほしいわけです。C→Amのコードチェンジの時と同様、中指と薬指の移動がポイントとなるこのコードチェンジは、少々厄介なことがあります。

今までの練習では指を同時に2本を下上方向にしか動かしていなかったわけですが、こんどは大きく上下に開く感じになります。しかも、Am→Dmの時とは逆(中指が下で薬指が上)。これが意外に難しい。解決策としては別でC→G7、あるいはG7→Cの練習をしてみてください。

この練習方法で感じてほしいのは、G7というコードはCのコードの中指と薬指をそのまま上に持っていき、人差し指を下げるだけという点です(次の図:C→G7参照)。

C → G7

C→G7

この練習方法でG7とCの関係をマスターする頃には、G7の形をすでに押さえられるようになっていると思います。後はDmからどうすればスムースにG7に移行できるかという点を考えます。

方法としては前述した通りですが、少しコツとして手首を(自分から見て)外側に少し開く(ひねる)と言う事もあげておきます。スムースなコードチェンジには手首もかなり重要なポイントになるのです。正確には、手首というよりも親指の位置かもしれません。

どうしても初心者にはネックを握ってしまうという傾向になりがちだが、指に力を入れるには握るというよりも、親指をネックに押し付けるという方が当たっていると思います。そして、できるだけ指は寝かさず立てるようにするのですが、ほんの少し外に傾けると弾きやすくなります。それは、指の腹よりも側面の方が硬いからと言うのはどこかで書いた気がします。

ただ管理人がそう思っていても人それぞれ違う場合もあるので、自分のやりやすく一番綺麗な音が出るポジションを早々に見つけることが大切です。

C → Am → Dm → G7

C→Am→Dm→G7

Practiceの各奏法は、このC→Am→Dm→G7で右手の練習ができるようになっています。図:C→Am→Dm→G7で、これまでのコードチェンジのGIFアニメーションを載せておきます。
図をよく見て、指の動きを研究してみて下さい。

この基本的なコードチェンジはある意味、役には立たないかもしれません。ただこのコードチェンジを覚える事で他のコードチェンジの参考になればなによりです。

参照:各コードからコードへのコードチェンジのまとめ

比較的ここには簡単なコードチェンジを書いてみました。おそらく、初心者がコードチェンジの練習に入る時、とりあえずどの教本でもこのあたりから説明しているのではないでしょうか?

ただ、前述したようにコードの流れとしてこのC→Am→Dm→G7だけではまだまだ足りません。あくまでこれら循環コードは練習用として利用してもらうためのものです。ただこれだけは言えることがありまして、それはC→G7は音楽的に重要な関係であるということなのです。1から5への移動これはとても重要です。どこかに書いた気がしますが。

少し書くと、Cをトニックとすると、Gはドミナントであり、Cが旦那であれば、Gはその妻ということになります。
つまり一番安定した関係で、Cに戻るためにはこのドミナントであるGを通過することが多いのです。

YAMAHA MUSIC MEDIA CORPRATION 渡邉健一著「音楽の正体@¥1500」を読んでみるといいと思います。

ちなみに、これらのⅠ、Ⅴ、Ⅳ((Cを1度(Ⅰ)とした時の4度(Ⅳ)と5度(Ⅴ))を主要三和音と言います。さらに言うと、Ⅴ→Ⅰ(例:G→C)という終わり方を全終止、Ⅳ→Ⅰ(例:F→C)の終わり方を変終止と言います。詳しくは、音楽理論の項で説明します。

これらは難しげな言葉がついていますが、言われたらすぐに分かることですのでそういう物があるということだけ知っていてもらえれば大丈夫です。

市販されている楽譜をよく見て、基本となるコード(キー)に戻るにはどのコード(キー)を使って戻っているかを勉強すれば、後々オリジナル曲を作曲する場合にも大きな手助けとなるはずです。むしろその曲のキーがわかってさえいいればだいたいどのコードでルートのキーに戻るかが想像がつきます。

これは音楽理論を特別勉強せずとも、なんかCの時はG7とかよく出てきてんじゃない?とか、なんかこのコードの時はこれがよく出てくるなぁと数をこなせば勝手にわかってきます。

この後、カポの使い方やコード進行について学んでいくと、難しそうに思えた曲のコード進行が、このC→Am→Dm→G7に近いと気づくこともあるでしょう
多様なコード進行に思いがちですが、実際はCからG7へ向かう中で、例えばE7であったり、Fに寄り道しているだけの場合もあるわけです。

こういうのは音楽理論とかを学ぶとより詳しくわかるようになりますが、そんなことをせずとも気づいてしまうぐらいのものなので勉強したい人はすればいいし、しなくても分かる人は特別突っ込む必要のない所ですが、知ってるとか聞いたことがあるぐらいには勉強しておくべきかと思います。

重要なのは、どんなコード進行があってもなめらかに素早くコードチェンジができるようになるために、たくさんの曲を弾いて経験し、こういう時にはこうすれば良いという引き出しを一つでも多く作るのが最も大切なことなのです

このページでは、まず弾く方の手を練習するためにいつまでも繰り返せるコード進行の1例をあげてコードチェンジを説明しました。最初はゆっくりとコードを押さえて鳴らしを繰り返して、次第にリズムが狂わないようにコードチェンジができるようになる必要があります。

どこかでも書きましたが、ゆっくり弾くのは確認のためです。練習本番と同じ速度でやるべきです。なんなら少し速めでも良いかもしれません。速く弾けるようになればゆっくり弾くことは何も難しくないからです。

口で1・2・3・4と繰り返しながらコードチェンジをしても良いですし、自分でいうとリズムが狂うという場合はメトロノーム((Guitar Tuna等のチューナーのアプリに付いていたりします。工具の中))に合わせて練習しても良いと思います。