なぜかこのページの訪問が非常に多いので簡単に解説しますが、パワーコードなんか実は表はいらないんです。人差し指がルート(ベース)となる音を押さえているだけで、後は1フレット飛ばした下の弦を押さえるだけなんですから。要は第三音を省略すれば良いだけのことなんです。他にも色々とあるけれども。
弾き語りにおいては、バレーコードの位置を覚えるぐらいにしか役に立たなかったりするのですが、ギターを弾いていると何かしらで使うやり方ではあるので、気になる方はぜひ覚えてください。
あまり良い例が思い出せなかったので、ひとまず見つかったのをひとつを。いわゆるバッキング等によく利用されたりします。しかし、単純に8ビートに乗せてパワーコードを弾くだけでは変化がないのでそこにいろいろ付け加えたりしてより良い感じにしているわけです。
これらは直接パワーコードを弾いているばかりではないですが、パワーコードのポジションを少し変形させてベース・ラインをちょっといじくったりすることで演奏されています。
実際パワーコードでは、その曲の雰囲気を考えなければたいていの曲は弾けます。シンプルであるがゆえにその応用は色々あるので奥が深いとも言えます。基本的なコードの位置がわかれば初心者でもすぐに弾く事ができるようになるので、ここからギターを覚える人も多いと思います。
また時間があれば画像を用意しますが、文字で書くといわゆるローコードのE、6弦開放と5弦2フレットこれで8ビートを弾きながら変化していきます。
変化と言っても良い感じで5弦4フレットを押さえるだけなのですが、オーソドックスな技法といえど案外面白い効果が作れます。
こういった方法をもう少し複雑にしたのがサザンオールスターズのフリフリ'65。
ちょっと複雑ですがこういうのができると、よりギターが上手く聞こえたりします。
サザンオールスターズ フリフリ'65のイントロ
テンポが120と表示されていますが、譜面作成ソフトのデフォルトで入っていただけなので無視してください。ストロークでも何でもかんでもそのまま弾いた所でうまく聞こえるわけがありません。
どこかでも書きましたが人間は変化に注目を集めるようです。なので、パワーコード自体を崩しつつ弾くことでリズムとメロディーの合わさった、リフとでも言いましょうか、いわゆるパターンができるわけです。ちなみに繰り返し記号の所はx2とあるように2回繰り返します。
フリフリ'65のリフはありがちといえばありがちですが、ちょっと変わった感じになっており案外いい感じに場も盛り上がります。
簡単だが印象的なパターン
他にも色んな弾き方がありますが、フリフリ'65のパターンは6弦開放のE(ミ)で重低音を効かせた印象的なパターン。難しそうに見えるが5弦を人差し指で移動しつつ6弦を中指でサポートしていくような感じで弾きます。
パワーコードの定義として、ルートから数えて3番目、いわゆる3rdの音を取っ払ってしまえばそれはメジャーかマイナーかわからないと言う特性を利用していますが、実際の所ちゃんとコードを弾いても良いのです。
パワーコード一覧でDは5弦5フレットと4弦7フレットで描かれていますが(上の画像Power Chord D)、その音はレとラなので、4弦開放と3弦2フレットも同じ音であるのがわかるでしょうか(上記画像のLowの方)?
そこでこの曲の歌い出しである「シャレたマンボの・・・」へ続く部分のD→Bmのコード進行は上記のTAB[FIX]の様に弾いても、上記の上の画像のDでやっても構いません。
若干音の響きが異なるかもしれませんが、同じ音が出てるので自分の好みで弾き分ける感じと思います。
もし上記上のパワーコードのDでやるなら、Bmは6弦7フレットと5弦9フレットになるかと思います。
歌い出し時にはEmに移ることから6弦開放のEが鳴るわけなので、必ず6弦を離さないといけない事から5弦2フレットと4弦4フレットのBm((パワーコードではB))であっても、6弦7フレットと5弦9フレットのBmであってもどちらでも対応できます。
ただ、他の曲の場合はそのように行かない事もあるので、曲によってポジションを使い分けられるように応用して下さい。
さて、パワーコードで弾ける曲といいながら若干パワーコードからそれている気がしないでもないですが、フリフリ'65みたいな曲の感じとしては長渕剛の「賞金目当ての宝探し」とか、サザンで言うと「真夜中のダンディ」とか色々とあるわけですが、基本的にはこういう感じの曲ならコード進行さえわかればなんでも弾けます。なんせメジャーとマイナーの区別がないのでそのあたりを全部無視して弾けるのですから。
例えば、芸人の塙がベースだけで歌を歌っているのと変わりません。ベースの場合はまたちょっと違うわけですが、理屈としては同じ部類かと思います。
パワーコードを覚える理由としては、
- コードチェンジやその他のためにコードを素早く探せるように
- Fなどが弾けない時にその代わりとして
等と言う事なので、結果的には正しくコードを弾けるようにならなければなりません。
そのために、6弦と5弦の音の配置は覚えるぐらいの勢いで練習してみて下さい。
全部を覚えてしまう必要はありません。例えば6弦の5フレットがAとわかっていれば、その前後はGとBなどのように、一つ覚えたらその前後も覚えていくようにしていくと、その内に大体つかめてきます。