簡易ギターコード移調プログラム(令和バージョン)を修復し、より壊れにくいように。バージョン2に上げました。

リンクは貼らずとも、ヘッダにリンクがあるので該当ページはそちらから。
ヘッダは一番上にスクロールしている状態か、上向きのスクロールの時に表示されるようになっています。

デザインはまだ特別変更していません。もうこれでいいかなと半ば諦め気味にもなってます。

何をしたか

これまではjQueryで全部書いていましたがそれをJavaScriptに完全移行しました。DOMの操作とかはjQueryの方が面倒もなくて良いんですが勉強も兼ねて。
今どきのパソコンとネットの速度で遅くなるとかはまぁ無いと思いますが、軽くて速いのは良いことです。サーバー等の状況によってもここらは変わります。

これまでと機能自体は変わっていませんが、時折フレットの数値が-1になったりで正しい表示ができなかったものを(多分)修復できたと思います。

元々はPHPで書いてサーバーサイドで色々いじっていたものをhtmlに出力する感じだったので細かいこともできました。そのまんまとはいかなかったのですがそれをjQueryでやろうとしたのがバージョン1(令和バージョン)です。

どういうものかのおさらい

  • テキストファイルの最初の行にコード進行、次の行に歌詞などを書いてcheckボタンを押すと半角英数字でコードのルートとベース音は大文字、他は小文字でコードや歌詞などを書いてcheckボタンを押すとOUTPUT欄に出力されますので、TRANSPOSEの矢印でキーを変更するとカポをどの位置につければどういうコードになるのかがわかるようなものです。

    • この行の最初にコードは云々は別に関係なく、どこにコードを書いても判別できるようになったと思いますが、なってない場合は工夫して下さい。
    • コードの例としては、 Am7 とか Bb 、F#m/E など。#♭は小文字の「#、b」で。
  • テキストファイルを利用する際はドロップエリアにファイルをドロップすれば、テキストエリアにその内容が出ます。そこで再編集もできます。

    • もろちんテキストファイルを用意せずとも、最初からキーボードで入力しても使えます。

  • トランスポーズをしていくと、#ばっかりになったり、bがたまにあったりの場合でどっちかわからないなという場合は、OUTPUT欄の # -> b あるいは b -> # を押すとそれぞれを変換します。

サンプル1

RCサクセション / スローバラードのAメロ

A      F#m
昨日は車の中で寝た
D       E          A      E
  あの子と手をつないで

この状態で、# -> bボタンをクリックすると、

A      Gbm
昨日は車の中で寝た
D       E          A      E
  あの子と手をつないで

このように変換されます。ギターが弾ける人なら、F#mもGbmも同じだとすぐにわかりますが、初心者の内でF#mはわかるけどGbmってどんなだっけ?という人のために。

サンプル2

桑田佳祐 / 孤独の太陽

E           G      A   Am
Silence  真っ白な 空の下
G#m7  C#m7
メリーゴーランド
G6       C9     E
一人でずっと廻してる

というのがあります。これはギターを弾き語れ!の中でカポをどこにつけるか?と言うような内容の時に説明しましたが、パッと見でEが出てきてG#m7とかあるとついつい4カポでなんとかしたいと思ってしまいます。

実際にトランスポーズボタンで4カポにすると、

C           D#      F   Fm
Silence  真っ白な 空の下
Em7  Am7
メリーゴーランド
D#6       G#9     C
一人でずっと廻してる

このように変化します。Cが出てきて簡単になっ…てないやん!と。
次のD#や、終わりのD#6、G#9などどうするん?となる場合に、トランスポーズの下ボタンでカポ2の位置にします。すると次のようになります。

D           F      G   Gm
Silence  真っ白な 空の下
F#m7  Bm7
メリーゴーランド
F6       A#9     D
一人でずっと廻してる

一見難しそうな感じに見えますが、Fが押さえられる人ならA#9ってなんぞ?と言うだけのコード進行になりました。
この時にOUTPUT欄をクリックすると、OUTPUT欄に表示されているコードが画像でその下に表示されます。
そこでA#9はどんなものかを調べられるわけです((登録しているコードだけ表示されます。全てのコードが表示されるわけではありません))。もちろんA#9は登録していなかったので急遽登録しました笑

Dmaj7をずらして足してと言ったみたいな感じなので特別難しいわけではなく馴染みがないだけかと思います。
結局、最低限はFが押さえられないといけないわけですが、逆にそれさえできれば押さえるのがしんどそうなコードでも比較的簡単に押さえることができるようになります。

と言うよりも、狙いとしてはコードがEだからとかG#とかC#が出てくるんでという理由だけで脊髄反射的にカポ4で弾くのはどうなんよ?というのを知ってもらいたかったわけなのです。大体の場合は、脊髄反射でいけるんですけどもそうは行かないものもあると言うことなのです。

こう使って欲しい

予め、オリジナルのコード進行があればそれを入力してトランスポーズでキーを変更し、どういうコード進行になるのかを確認するのもよいです。

オリジナルのキーはその曲を歌っている歌手に最適化してあるか、ちょっと無理して高めのキーが決められているかと思います。しかし一般人の誰しもがそのキーで歌えるわけでもなく、それでもその曲が良くて歌いたい、ギターで歌いたいと思ったわけですから、キーを下げればいいだけのこと。

音楽は上手い下手ではなく、 良いか悪いかだ

かつてこういうミュージシャンがいました。昨今は効率が良いか悪いか、上手いか下手かで順位をつけたがる人が増えました。
長渕剛もだいぶ前に、賽銭箱に100円玉投げたら釣り銭でてくる人生が良いとみたいな事を歌っています。どっちの方が良いの?と失敗を恐れると言うか自分の意見がないというか、誰かに認定された人だけを良いと思い込むと言うか。

しかし、(技術的に)上手いに越したことはないものの、あまりにも意識高すぎて高尚な作品では人の心には響きにくく、それよりも、そんなに言うほどのもんではないけども何故かつい口づさんでしまうようなそういう音楽をやっている人の方が個人的には優れていると思います。
何故かその人の音楽や他の作品では心が惹かれるという、得体のしれない魅力を持った人がいます。そういうのが人前に立つのに必要なのではないかと。

上手いだけの人はそれが(できない・)無いからこそ技術を向上するしか道がなかったとも思えます。

ギターで弾いてみたい、と言う動機には、その曲が良いと思ったから弾いてみたいわけです。技術的に凄いことをしているから挑戦するというのもあり、単に曲が好きだからもあるでしょう。

つい、話が逸れたので戻しまして、でもどうすればキーが下げられるのか?というのを大体には感覚でわかっていてもどのポジションで弾くのがいいんだろうと思うことがあります。

つまり、ギターのコードは、というかドレミというのはドレミファソラシの後またドレミと続いているわけです。つまり7つの音とその間にある半音階で12の音が基本の音程・音階なわけです。

例えばオリジナルのコードがAの曲を、同じキーにしようとするとカポ2フレットでGというコードで弾けます。
砕いて言うと、A→ F#m →Bm...とコード進行があった場合に、普通の人は勘違いしてカポはコードを簡単にするものだと思っていますから、2カポにつけるとG→ Em → Am... 簡単になって良かったとそこで終わりがちですが、この仕組みは、

  • 2フレット分、全体の音を上げた

  • ギターの1フレットは半音分

  • 半音+半音 で 1音(全音)分上がった

    • 例) ソ (半音上 →) ソ# (半音上 →) ラ

    • G = ソ、G# = ソ#、A = ラ

  • ここからわかるように、カポを付けることで全体の弦の音(各弦のチューニングした音)を1音分上げてA → F#m → Bm...と弾くと全体が1音分上がるので、押さえているコードはA → F#m → Bm...でも、鳴っているコードはB → G#m → C#m...と1音分高いコードが鳴ってしまうため、カポを付けると元の音を上げた分だけコードは下げないといけないのです。そうすると、G → Em → Am...と簡単なコードで同じキーで歌えると言うことになります。

表で説明すると以下のようになります。

カポの位置
カポなし A F#m ファ# Bm
1f G# ソ# Fm ファ A#m ラ#
2f G Em Am

このように、カポの位置は上がるとコードは上がった分下がるわけです。そうすると元のコードと同じキーになります。

ド# レ# ファ ファ# ソ# ラ#
C C# D D# E F F# G G# A A# B

ドレミとアルファベットはこのような対応になっています。ミ<->ファ、シ<->ドの間は半音で次の音になります。

と言うことなのです。

ここから、キーを下げるということが簡単なコードで弾くためにだと勘違いしていると、カポを2フレットに付けるとGで弾けて簡単だけども、2フレットにカポを付けると1音上がってるからコードを1音下げなきゃとなって、そこで終わってしまう人が多いのです。
それは簡単なコードでオリジナルの歌手と同じキーで弾く場合のやり方です。

キーを下げる ≠ コードをカポに合わせて下げるのではなく、目的は「キーを下げないといけない」のですから、どうすればよいのかというととても簡単で、まずAは、2カポでGで弾けるというのがわかっていれば、簡単になったそのコード進行のままで1カポや、カポなしで弾けば半音なり全音キーを下げたことになるわけです。とても簡単でしょう?

「コードが弾けない→カポを使えば簡単に弾けるのではなく、キーを変更する中でたまたま簡単なコードで弾ける→このコード進行でキーを変える」がおそらく今回の目的として正しい使い方です。

しかしここには落とし穴もあります。

落とし穴

ドレミ...シまでとその次のドレミ...シは、1オクターブ離れています。つまり、ドレミファソラシ|ド← このドは最初のドより1オクターブ高いのです。

Bbで言うと、単純に考えて1音下げる場合はAbでやればいいだけのことです。しかし、Abのコード進行はBbと同様馴染みがなかったりずっとバレーな場合もあったりで、結局カポを使って簡単にできないの?となりますよね。

ここで念頭に置いてほしいのが、

  • ドレミ...シは循環しているということ

  • ギターは色んなところで同じ音が鳴るということ

なのです。パッと思いつくBbは、1フレットバレーのA、あるいは6フレットバレーのFいずれかかと思います。この時、1フレットバレーのAでのBbを想像した場合は詰んでしまいます。
1音下げたいのに、今いるフレットは1フレット。半音下げてAまではいけるけどももう半音下げると11フレットバレーのAになってしまうのです。

ギターは12フレットから先の並びは0~11フレットと同じ。 つまり0フレット≒12フレットなのです。音としては同じで音の高さだけが1オクターブ違う

こういうことから、Bbは13フレットバレーのAですから、半音下げで12フレット、更に半音下げて11フレットバレーのA、ここで1音下げになります。けども1フレットバレーのAコードでのBbから見たら10個もフレットが上がってますやんとなるでしょう?
もうコードを簡単にすることに執着すると何をどうしたら良いんだかわからなくなってしまいます。キーも上がってるのか下がってるのかわけがわからなくなります。

そこで登場するのが6フレットバレーのFでのBbです。これならカポを3フレットのGで弾けますからコードも簡単になってますし、3フレットということはカポなしの状態から1音半上がっているわけでその分下げることもできます。つまりGのコード進行でカポを操作すればキーの上げ下げがわかりやすくなるという寸法です。

これをこの簡易ギターコード移調プログラムで見つけてほしいわけです。コード進行が簡単になったら好きな位置にカポをはめて自分のキーに合うようにして歌えば良いのです。ただしそれにはなぜそうなるのか、今弾いているキーはなんなのか?ぐらいは理解しておいて損はないかと。

面と向かって話せば5分もかからない内容ですが、どれだけキーを変更してもコード進行は普遍なので、そこを理解してもらいたかったのです。

例えばキーが高いの誤解

キーが高いと一言に言いますが、例えばDで始まる曲は高く思いがちですけれども、実はDが高いのではなくて歌う人が本来の位置より高い所で歌っているのです。

MISIAの「逢いたくて今」などは、♪今、逢いたいと歌う部分、本来これはオクターブ下で歌えば誰でも歌えるはずですが、♪はじめてあった日のことが低すぎるでしょう?
つまり音域が広い曲なので声が低い人は低音に苦しみ、声が高い人は高音に苦しむと言う地獄がそこにあるのです。声が低い人とかでも音域さえ広ければ低い所も高い所も歌えるはずです。

なので音域が狭ければどっちにも合わせられないわけで、ましてやMISIAは高い所が出せるので最初を高く歌っても高音部も高く歌えるということです。なので低い音がどこまで出せるかそれが不自然ではないところを探って自分のキーを決定します。高い所も同じような具合です。

コード進行は同じ量だけ上下して同じコードタイプが付けばそれで問題なく、

 D  D#dim  G      F#m7-5  B
今     逢   いたい あ  なた  に

は、ドレミを数字で表して、

C D E F G A B

として、キーがDですからルートがDになり、

D E F G A B C

となって、

D D#dim G F#m7-5 B
Ⅰ#dim Ⅲ#m7-5

こういうことになります。ⅠからⅠ#dim、ⅣになってⅢ#m7-5からⅦに移るコード進行であればキーはGでもAでもFでも何でも良いのです。

 C  C#dim  F      Em7-5  A
今     逢   いたい あ  なた  に

キーをCにしたらこういうコード進行になります。dim(ディミニッシュ)などが出てくるのでアレですが、上のテーブルのCがルートの時のⅥはAでしょう?

しかし、このコード進行では弾けるけども、

 Bb  Bdim  Eb      Dm7-5  G
今     逢   いたい あ  なた  に

だと、は?ってなる場合もあるかもしれません。そういう時に、上のCのコード進行のままカポで高さを変更します。元がDなので2カポでオリジナルキーです((2フレットにカポを付けるということは、ギターの1フレット分は半音分なので半音+半音で1音高くなったため、上げた分だけ下げるとD→Cとなります))。3カポでCのコード進行ならキーは半音上がるわけですがそのまま高いところで歌わずに低い所で歌ってどうか?を見てみるわけです。

まだ低い部分が出ないならまだキーを上げる。後は自分の音域と勝負です。

単にキーを上げると歌えないのではなく、自分に合うキーを探すのが大切です。オリジナルのキーはオリジナルを歌う人のためのものであって、それが正解ではあるのですが同じように歌えないのであれば歌えるところを探せばいいじゃないという事なのです。

AKBのメンバーが生歌が下手だとよくヲタな人らが言っていますが、メンバーの中には生粋の音痴であったり、緊張して音を外したりはあるかもしれませんが、その人が歌える音域の曲を歌っていると、言うほど音痴ではないメンバーはたくさんいます。

劇場公演を見てマジか?と言うヲタもいますが、公演の曲は誰にキーを合わせているのかが問題です。みんなに合わせられるはずもなく、みんなが同じ音域であるとも限りません。けれどももうカラオケはできているわけです。
メンバーはできたものに合わせるしか無いわけで、ちょっとその時々でキーを合わせてやればいいのにとさえ思ってしまいます。世代交代やらなんやらで曲は同じでも歌う人は変わっているのですから。

ましてや彼女らは歌唱審査も含めてオーディションを通ったメンバーですから、問題ありであったり、他に良い部分が抜きん出ていなければ合格するわけもなく。

つまりある人には丁度よいけれども、別の人から見るとちょっときついとか、また別の人から見たらきつすぎると言うキーがあって、それを無理やり歌うわけです。しかも踊りながら。プロなら歌えよと言われたりもしますが、プロの歌手は技術も音域も広いから歌手でいられるものの、自分にあってないとやはりきつい部分は出てきたりもするものです。

このあたりをわかった上で、本当の所はどうなのかを理解してあげて欲しいものです。

まとめ

長くなりましたが、バージョン2になったことで機能的に何か変わったことはないです。

ただし、今後の試みとしてテキストエリアで自分が入力・編集したコード進行は保存のために簡単にコピーできるような機能を追加したり何かしらは色々と考えています。後は暇と根気、僕のやる気次第です。

ちなみに、ページを開いてすぐにテキストファイルのD&Dができない場合は、タイトルの右側あたりに付いているコメントのアイコンが半透明から色がつくように変化しますから、色がついたらページの読み込みが完了した合図なので、そのタイミングでD&Dをお試し下さい。

他、使用法その他諸々は過去記事が簡易ギターコード移調プログラムの一番下にリンクでありますのでそのあたりもご一読いただければと。

最後まで読んでくれた人にはボーナスだ。

お試しテキスト: ファイルをダウンロードしても、コピペしても良いので、手元にテキストファイルを作って下さい。このテキストをドロップエリアにドロップするとテキストが読めます。そこにはコードも書いてあるので、トランスポーズボタンを押してどの様になるかお試し下さい。

風にひとりで

https://youtu.be/I-9teWy40Qo

あしたのジョー~美しき狼たち~

https://youtu.be/t0LZy7kQ-nk

BECCA I'm Alive

https://youtu.be/PhPoGqC_LPo

MISIA 逢いたくていま

https://youtu.be/MYo5alIaUOk

YUNGBLUD/Abyss

https://youtu.be/CFjI21M9wZs