ギターは弦を押さえないで鳴る音と押さえないとならない音があって、弦を押さえていない状態で鳴らした弦を開放弦と言います。この開放弦の音を調律することをチューニングといいます。開放の音とそれぞれのフレットを押さえることで鳴る音を組み合わせてメロディーや和音を鳴らすわけです。
また、力任せに指板を押さえ込む必要はなくフレットの高さより押し込めば通常は音は鳴ります。つまり音は弦が振動して鳴っているわけですが、どの部分が振動しているかというとブリッジから押さえた所の手前のフレットまでが振動して鳴っているということなのです。
この事から開放弦は、ブリッジからナットの部分が鳴っていると考えられます。後でカポタストの所で説明しますが、基本的にはナットの部分は見えない指が0フレットの任意の弦を押さえていると考えてください。
チューニングをしても6弦からEADGBEと開放弦の音がバラバラですから押さえる場所もズレるてるわけですが、もし仮に開放弦を全て同じ音にすればどの弦も押さえるべき場所は同じになります。
例えば全ての開放弦をミにすると、3フレットを押さえればどの弦も「ソ」が鳴るというわけです。何故そうなるのかを説明していきたいと思います。
ギターの音の配置を理解する
まず表を見て下さい。ここに書かれているアルファベットはドレミファソラシを表しています。
実際音と言うのは#とbを除くと7つしかありません。つまり、ドレミファソラシですね。その7つの組み合わせを延々と繰り返し音階は作られています。
基本的にギターはヘッドに向かうに連れて音が低くなり、サウンドホール(もしくはピックアップ)に近づくに連れて音が高くなっています。このあたりは感覚でわかってもらえるところでしょう。
しかしながら、6本の(開放)弦が全て同じ音ではありません。チューニングと言う作業をして各弦に決められた音を配置しているため、弦によって鳴る音の位置が異なるわけです。
しかし、これは不規則に並べられているわけではなく決まった法則の元、並べられています。上の図はレギュラーチューニング(スタンダードチューニング)にした時の音の並びです。
指板上の法則を見つける
ギターは1フレット飛ばしで音が1つ上下します。6弦1フレット(ファ)、同3フレット(ソ)を見てもらえればこれは理解できるでしょう。しかしながら1フレットズラすだけで音が上下する個所もあるのに気がついたでしょうか?
例えば4弦2フレット(ミ)から3フレット(ファ)がそれです。それらを含めて以下で説明していますが、一見不規則に並んでいるように見える上の図[FIX]ではあるものの決まった法則の元、横に音が並べられています。
もし開放弦(どこも押さえないで弦を鳴らす事)がすべて同じ音で統一されていたとしたら、押さえた時に鳴る音は1~6弦共に同じ押さえ方となります。「それの方が簡単に押さえられるじゃないか」と言う人、あなたは玄人の匂いがします((このすべての開放弦を同じ音にすると言うチューニングは特殊なチューニングの中でも特殊ではあるのだが、こういったチューニングを行う人もいる。またボトルネック奏法、あるいはスライドギターなどをする人はここであげたレギュラーチューニング以外にもオープンチューニングやその他様々なチューニングを行う。これらはより複雑でもあり、初心者向けの話ではないので、ここでは割愛。ある程度ギターを弾けるようになってからそういう方向へ進んでもいいだろう))。そう言うチューニングの方法もありますが、より万能にギターを使用するためには開放弦の音を決まった法則にのっとってあわせていく必要があるのです。
ページ上の図[FIX]は一般的なチューニング(調律、音の合わせ方)のレギュラーチューニングと言う方法です。チューニングには色々とやり方がありますが、まずギターを始めようとする人や特殊な弾き方をしない限り、上の図のようにレギュラーチューニングで開放弦を調律していくこととなります。
弦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
---|---|---|---|---|---|---|
音 | E | B | G | D | A | E |
つまりこのE←→FとB←→Cは半音でひとつ音が移動し、その他は全音(1フレット飛ばし)でひとつ音が移動するということなのだ。半音と全音はカポを理解したり、ハイコード(バレー(セーハー)等をしようしたコード)を理解する時に非常に重要な部分であるので、是非覚えて欲しい。詳しくは以下参照の事。
更にうんちくついでにもうひとつ。少しチューニングの基礎知識としては横道にそれますが、エレキギターなどの速弾きやソロなどをネックの付け根あたり(ボディとの接合部分付近)で演奏しているのをTV等でよく見ませんか?
何故にプロのミュージシャン等は、ソロを演奏する時にネックの付け根あたりで演奏するのかと言う疑問を持つのが普通かどうかはわかりませんが、その理由の一つに、より高音域で演奏したいと言うのが考えられます。そこで上の表を見てもらうと11フレットを区切りに、12フレット以降は1フレット以降と押さえる個所が同じようになっているのがわかるかと思います。
ここから言えることは、例えば普通のドレミ(5弦3フレット~2弦1フレット)を演奏するのと、開放弦の代役(12フレット)
+
5弦15フレット~2弦13フレットは同じ並び(押さえ方)で1オクターブ高い音域での演奏が可能になると言うことが言える(もちろん6弦も1弦も同じ)。
簡単にまとめると、開放弦を使わず12フレットを0フレットに見たてて普通のメロディー(ノーマルなメロディー)を弾けば1オクターブ高い音での演奏ができると言う事になります。
もしエレキギターも挑戦したいと言う人にお役に立てればなによりです。