確かに慣れるとターミナルからコマンドを打ち込んで何かしらを操作するのも色々細かく指定できたり、応用できたり便利な面もたくさんありますが、今のLinuxはよほどのことがない限りそれらは必要ありません。 そうは言いながら所々ではターミナルも使いますので必要に応じてという事でご理解いただければと。
ここでの説明はManjaro22 Xfceを用いて行っています。
Linuxのインストール
詳しい方法は他のサイトで書いてありますのでそちら参照の上ですが、ぶっちゃけると、
- 各ディストリビューションのISOをダウンロードできる所からダウンロード
- RufusとかなんだかんだブータブルUSBを作れるものでUSB作成
- Linuxから作成する場合はDDコマンド等でも可能です。USB インストールメディア - ArchWikiにも詳細がたくさん書いてあるのでソフトとかコマンドは参考に。
- USBから起動して、Installなんちゃらでインストーラー起動
でインストールをします。
大体の場合はOSのデュアルブートとかせずにHDD(SDD)にLinuxを単体で入れるのが何かしらあっても再インストールすればいいだけなので良いかと思います。なるべくならシステムとデータは分けるようにして、ダウンロードしてインストールで済むような感じにしておくとなお良いかと思います。
Linuxの設定
だいたいの場合は、
- 日本語の設定
- 時間の設定
- システム全体のアップデート&公式リポジトリのミラーサーバーを日本に
- AUR、Flatpak、Snap有効に
という感じに進みます。だいたいのサイトでこのあたりでターミナルを使ってどうのというのがありますが、ほとんどがターミナル必要なく進められます。
日本語入力等の設定
Manjaroの場合、Manjaro Helloと言うのが一番最初に起動されます。ここから、Applicationsを選び、
- Extended Language support の左側にある▶を展開すると
- Manjaro Asian Input Support Fcitx と同じくして Manjaro ~ Ibusと2項目あって、ここからFcitxの行の右側にあるチェックを入れます
- ここでは他の項目で必要なもの不必要なものを選ぶこともできます
- 例えばブラウザでFirefoxをアンインストールしてChromiumにするとか諸々
- 上記等の変更を加えると、同じウィンドウの右上に「UPDATE SYSTEM」のボタンが使えるようになります。これを押すと、システムのアップデートが行われチェックを入れたFcitxもインストールされます。
これで日本語環境も入ったわけですが、これだけではいわゆるIMEが入ってるだけで起動時に動作するように自動で読み込まれたり使えるようにはなっていないので、他のサイトにあるように .xprofile をホームディレクトリに作成してfcitxを使う設定を書く必要があります。詳細はFcitx - ArchWikiの項で。 - 上記ArchWikiのリンクは日本語のアドレスでリンクを張りました。ネットから検索してArchWikiに行くと、デフォルトで英語になっているかもしれませんが、上の方でLanguagesみたいな所があって日本語を選択します。大部分は日本語訳されています。
- 使っているデスクトップ環境によってどのファイルを定義するかが変わります。Xセッションを使っているXfceやKDE等はxprofileに、それ以外はArchWikiに記載されている例のように、環境変数を書くべきファイルに書いて下さい。これらは自動起動させる設定だからといってbashrcなどで定義しないで下さい。
- 他サイトなどではターミナルで設定などとありますが、xprofileは隠しファイルで、.xprofileファイル((先頭のドットが隠しファイルの形式))を新規でホームディレクトリに作って、テキストエディター等で.xprofileを開いて編集しても問題ありません。内容を編集するのに日本語は使用しないのでデフォルトの状態で入力できます。 ターミナルで説明しているサイトはこれら作成・内容の編集をターミナルで行っているだけです。
上記でFcitxを選択と書いていますが、Fcitx5をpamac等で入れるべきです。XfceはFcitxでも動作するかもしれませんがGnomeなどではFcitx5でないと正しく動作しないこともありました。
他にもIMEは色々とあるのでArchWikiでよく調べて自分に合ったものを選んで下さい。
初期状態では日本語の設定が一番ややこしいかと思いますが、流れとしては
- (XfceやKDEとかのようにXセッションを使ってる環境では) .xprofile を新規ファイル作成
- 隠しファイルが見えない場合は、ファイルマネージャーを開いて「表示 > 隠しファイルを表示」にチェックを入れる。
- 設定を書く
- 保存
と言うだけの簡単なことです。どういう事を書くのかを知っておくとOSを再インストールする時に探すのが楽になります。
なんだかんだでこのようにターミナルを使う方が手間を省ける場合もあるのでターミナルの操作を大まかに全部覚える必要まではないかと思いますが、こうするとこうなるぐらいに大雑把にでも覚えておく方が良いかと思います。pamacが何かしら問題を起こしたりした場合にはターミナルを使う必要も出てきますので。
おまけ)万が一の時のために
もしPCが2台あってそのウチの1台をLinux用にするという場合、もう1台のOSは何でも良いのですがFirefoxやChromeのようにブラウザを同期させることができるようなものを利用するのが便利です。
Linuxを入れたばかりで日本語設定をしようとしてその内容を探そうとしても英語で動作はしていながら検索は英語ですから日本語のサイトはなかなか見つけにくかったりします。しかしブラウザの同期でブックマークを同期できたら日本語が使えなくても目的のサイトを見つけやすくなります。
スマホを見ながらでも良いのですが、正しい内容をコピペした方が何かと楽ですし問題も起きませんから作業を使用しているPCで直に行えるという意味でも同期ができるブラウザを使うのが色々と捗るかと思います。
注意としては同期はそのままだと互いに同じようにしようとしてしまいます。設定やアドオン等も同じにしようとしてしまいます。Chromeはそれぞれ何を同期させるかはチェックボックスで選べたように思うので、まずは同期させる前にブックマークあたりを同期させるのが良いかと思います。アドオン等も同期させるとダウンロードやらで色々と邪魔になることもあるので。
ソフトウェアの追加と削除 (pamac)の設定
上記で、Manjaro Asian Input Support Fcitxにチェックを入れ UPDATE SYSTEMボタンで更新もしたので、次に「ソフトウェアの追加と削除」を開きます。 Windowsキーを押してメニューが開いたらそのままpamacと入力すると候補が絞られてリストに出てくると思います。
開いたウィンドウの右上に「︙」メニューボタンがあるのでここから「設定」を開きます。パスワードを求められるので入力します。
- 一般タブ
- 公式リポジトリ((プログラムやアドレスの場所を保管してあるもの。単語の直訳は保管庫))の項の、次のミラーを使用するが Japan 以外になっている場合はJapanを選択して「ミラーをアップデート」をしておいて下さい。
- 高度な設定
- 特にすることはなし
- サードパーティー
時間の設定
メニューからManjaro Setting Managerを開いて「時刻及び日付」から「自動的に日付と時刻を設定」にチェックを入れて終了。
パネルに表示されている時間は、時計を右クリックしてプロパティか、パネルの設定からアイテムを選んで時計を選択した後、下にある「追加と削除」ボタン横のバーガーメニューをクリックすると時計のプロパティが開きます。
あとは表示方法を好きに選んだら良いわけですが、一部カスタムして表示方法を任意に設定できます。その場合は、xfce4-panel-clockのページの Label and Tooltip Markup の箇所にフォーマットがありますのでそれらを参考に表示をカスタマイズして下さい。
ここから本編
長文になってますが、OSのインストールが終わってここまででたぶん10分15分ぐらいのことです。早い人ややり方が分かってる人は5分ぐらいで設定できます。
で、ここからが本編になります。 多くの場合はソフトウェアの追加と削除からインストールすれば使えるようになりますが、利用したいソフトに同じような名前が複数ある場合は公式サイトを探してインストール方法を探してみて下さい。 何も考えずにFlatpakやSnapを利用しても多くの場合は大丈夫ですが、何かあったりすると裏では動作しているようだけれども肝心な本体が表示されない等のトラブルが起こる場合があります。
状況をStacerで解説
例えばStacerと言うシステム管理ソフトがありますが、これはpamacで検索をすると、stacer、stacer-bin、stacer-gitと同じようなものでも少し違うものが表示されます。
で、どれを入れるべきかを調べるためにStacer公式サイトに行ってみるとsudo apt-get install stacer
のようなコマンドが書かれていたりするだけでArch系のManjaroではどうすればよいかがわかりません((aptはUbuntu系統等で使われます))。そこで公式サイトからリンクが張られているGithubに行ってみると速攻で答えが見つかります。
Required Packages: curl, systemd
ArchLinux(AUR):
yay -Syyu stacer
上記を説明すると、パッケージはcurlとsystemdを要求していて、yay((AURヘルパー。別途インストール必要))で-Syyu
となっています。
-Syyuは-Syuで足りない場合に、強制的にデータベースとリポジトリのアップデートをするスイッチになります。
ちゃんとアップデートができていればよいわけですが、pamacしか使わない場合はsyuだけではそれらデータベース等の内容が古くなっていたりして足りないことがあるので、完全に強制アップデートさせてからstacerを導入と言う感じのコマンドになっています。これらコマンドを用いてターミナルから導入と言う感じで説明されています。
おそらくpamacでもstacerのみのbinとかgitがついてないものをインストールすればいけそうですが、足りないもの(依存関係のあるファイル等)を導入するにおいても、こういう場合は敢えてターミナルを使う方が良い場合があります。
KDEやGNOMEの場合は機能豊富なので、本来必要であったものが最初から導入されていたりする事もあり、pamacだけで何も考えずにインストールできるものでも、軽量を謳うデスクトップ環境や一般的ではないようなものではpamacに頼り切ると上手く動作しない場合があるので注意が必要です。あれ入れてこれ入れてでビルドにめちゃくちゃ時間がかかったりなどもあるかもしれません。
特にこのStacerはpamacの説明にあるようにUbuntu System Optimizer((Ubuntuのシステム最適化ソフト))なので、そもそもはUbuntuで動作するようにできているわけです。それをArch系のディストリビューションで動作させるべくコミュニティの有志がAURで配布しているものですから、その中から現状のディストリビューションで正常に動くものを選択する必要性があるわけです。
この場合で言うと、まずyayが導入されているかを確認して((pamacでyayのインストール済みを確認すればok))、入っていなければ入れるところから始めなくてはいけません。ここらがWindows等と違う所((Windowsはバージョンの違いはあれどLinuxのようにディストリビューションほどの違いはなく、求められるのは「Windows7以降」などのようにその時点で必要な機能が実装されてさえいればインストールできるものもあるという感じの違い))ですが、逆を言えば違う環境のものをこちらの環境でも使えるようにしてあると言う便利さにも気づいてもらえると幸いです。
yayが入っていたらコマンドの通りです。yayはsudo
をつけてはいけません。sudo
はWindowsで言う所の管理者権限をつけてインストールするようなものですから、yayは現在の一般ユーザーでだけ使えるようにします。
実際の所、yayはユーザーフォルダの.cacheにパッケージを構築して、できあがったものをインストールする場合に内部でsudoを実行しています。パッケージを構築している時に任意のコードをルート権限で実行されるのを防ぎ、できあがったものをインストールする時にだけ実行するという具合です。
このように若干の注意も必要ですが、まぁ上手く行かなければアンインストールすればいいやぐらいの感じでやってみるのが良いと思います。 もししばらく使って普段遣いのPCになった場合はバックアップ等をとったり何かしらで巻き戻せるような仕組みを導入しても良いかもしれません。そのためには予めの準備が必要だったりもするのですが…。
インターネット・メール
BRAVE
BraveはFlatpak、SnapにもAURにもありますが、Xfceではpamacで入れると上手く動かなかったので、Snap公式に書いてあるようにして導入しました。
sudo pacman -S snapd
sudo systemctl enable --now snapd.socket
sudo ln -s /var/lib/snapd/snap /snap
sudo snap install brave
経緯としては、まず何も考えずpamacのFlatpakで導入→動作せず。同様にpamacからFlatpakのものをアンインストールしてSnapで導入→Flatpak同様、裏では動作はしているようだが本体が表示されず。pamacでsnap版のBRAVEをアンインストールして、上記のコマンドをターミナルから導入→動作okと言う流れです。
KDEなどはFlatpakから入れたらそのままで動作したので何も考えずに使っていましたが、Xfceは上記の手順を踏んで導入。これで動作するようになりました。
それまでの動作しなかったのはおそらく何かしら足りないものがあったんだろうと思います。
よって、全部のコマンドをコピペしてではなく、1行ずつコピペしてエンター、反応を見て次の行をコピペでエンターからの実行と言う感じになります。もちろん入力しても問題ありません。Linux初心者の方も見られるかもしれないので念のために。
既にインストールされているようなパッケージ等があれば、インストール済みとかそういう反応があります。最新のものがインストールされていると反応があればよいのですが、再度インストールしますか?というような問いがあった場合はスキップするべきか中止で止めるべきか再インストールするべきか迷ったりします。
そのために、何かしらインストールする前にはシステム全体を最新に保つというのが大切になります。そうすれば最新に決まってるのでスキップすればよいわけなので。
ただし、最新にしてもらうと困るもの、現状で問題なく動作していて最新にすると色々問題が出そうなものについては更新を無視する設定もあるのですが、わからない内はとにかく最新にしておけば良いかと思います。最悪ダウングレードをすれば良いだけなので。
Chrome
Chromeは、Google ChromeとChromiumが同じようなものとしてあったり色々ややこしいですが、迷ったらManjaro HelloのApplicationからBrowsersを開いてChromiumを入れたら良いかと思います。Windowsと同等に使いたい場合はGoogle ChromeでFlatpak等から。
yayが入っている場合はyay -S google-chrome
こんな感じでしょうか。Chromeをインストールしてないのでpamacでそのまま入れられるか等は検証してませんが必要なものが揃ってたら問題なくインストールできると思います。
海外のサイトでは、Google Chromeをインストールする前に、base-develをインストールしておきましょうというのを見ます。これは、AURからパッケージをインストールする際にGitとbase-develグループのインストールが必須なためで既に入っている場合は必要ありません。base-develにはプログラムソースをコンパイルするためのツールがすべて含まれています。おそらくOSのデフォルトで入っているかと思います(未検証)。
Linuxで使う場合はChromiumで特に問題はないかと思います。問題はないと言いつつ、Chromium - ArchWikiでは様々な問題点も書かれているのである程度対処できるようにしなければなりませんが、今までそう言うトラブルはうちの環境ではありませんでした。
またChromiumで問題ないという理由の一つは、Arch系がローリングリリースというのもあります。Manjaroの場合はArchLinuxよりは少し遅くなるかもしれませんが、アップデートの通知が来るので最新版があればわかるというのも理由の一つ。
ChromeとChromium、何が違う? | TECH+(テックプラス)等でそれぞれどういう部分が違うのかを調べてみて下さい。
ThunderBird
メールクライアントは必要な人のみ。Gmail等はブラウザからアクセスできますし新着メールなどをチェックするアドオンもありますので。
XfceではブラウザはデフォルトでFirefoxが入っていて、Thunderbirdもデフォルトで入っているので特別新規に入れる必要はないですが、ブラウザはアドオンの関係などでどうしてもChrome系が必要という人は入れてみて下さい。
テキストエディター、Office
Xfceでは、MousePadと言うテキストエディターがデフォルトで入っています。編集できれば良いだけならこれで問題ないですが、色々と便利に使いたい場合はGEDITなどが使いやすいと思います。Manjaro HelloのText Editorから選べます。 ターミナルから使う場合はnanoが入っていたと思います。
nanoの操作はWindows等のソフトから見るとやや特殊なので事前に操作方法をひと通り見ておく必要があるかと思います。別にnanoでなくてもGEDITをインストールしておけばGEDITでもターミナルから利用することはできます。
Officeは必要な人のみですが、これもOnlyOfficeと言うOfficeスイートが予め入っています。LibreOfficeやMS Office Onlineなどを新たに選んだり追加するのもManjaro HelloのOffice Suitesから選択できます。
基本的にブラウザがあればGoogleのWriterやSpreadsheetなどが使えますから特別必要なものではありません。
Visual Studio Code
htmlやJavaScriptなどを書く場合は、テキストエディターだけだと閉じカッコが面倒くさいとか色々とあります。そんな時に便利なのがVS Codeです。軽量で多機能、様々な言語を利用できてプラグインで自分にとって一番良い環境を構築できます。 VS CodeはLinuxにもあって、Snapではcode及び、code-insiders、FlatpakではVisual Studio Codeや、Code - OSSなどがあります。 公式サイトのインストールのページを見ると、Snapのcodeが正式なような感じですが、説明には、
sudo snap install --classic code # or code-insiders
このような表記になっていて、SnapcraftではWeb上にもCodeが表示されているのでおそらくは青アイコンのcodeで問題ないかと思います。誰がメンテナンスしているかとかそう言う違いではなかろうかと。いくつも同じような物がある場合は公式サイトに従う方が良さそうです。ただし、この違いは何かしら手が加わっている可能性もあるのでひとまずはということで。説明からは違いがわからなかった…。
ちなみにManjaro Helloから入れられるので、これを利用するのが最も問題がないかと思います。Manjaro Helloの画面左上にあるadvancedボタンを押すとTextEditorsの項目の中に出てきます。
更にちなむと、Manjaro HelloからインストールされるVisual studio codeは、公式リポジトリのものでCode - OSS(code)としてインストールされます。これはファイルサイズが100.8MBで、FlatpakのCode-OSSは297.3MBになります。動作が同じなら公式リポジトリから入れる方が容量も少なくて良いかと思います。
アート&デザイン、画像ビューワー
GIMP、Inkscape は定番です。レタッチやコラージュなどのペイント系のものはGIMPで、イラストやデザインなどをするドロー系の場合はInkscapeで間に合います。これらはWindowsにもあるので特別な解説も不要だろうと思いますし、Manjaro HelloのGraphics Creatingにありますので簡単に導入・削除もできます。
もし、利用しているPCが比較的新しく3Dデザインも可能そうならBlenderもぜひ導入して勉強してみて下さい。色々と作り出すのは大変ですが、これ1つでモデリングからアニメーション、動画編集も可能な強力なソフトの1つです。
更に、GIMPでは絵を描くというよりは画像を調整したりレタッチしたりという要素が強いと思います。もちろんGIMPでも絵も描けますが、もっと絵を描くのに特化したものであるならKritaも良い選択だと思います。KritaもManjaro Helloから導入できます。
nomacs
画像ビューワーとして、XfceではViewniorと言うソフトがデフォルトで入っています。gThumbなどもありますが、Windowsにもあってかなり豊富な機能が使えるnomacsがおすすめです。 Windowsのソフトで比較すると圧倒的にirfanviewが高速に開きますが、それと比較して多少は遅いもののnomacsは機能豊富で使い勝手もよく、簡単な編集をすることもできます。irfanviewが高速すぎるだけですが。
nomacsは、pamacからnomacsと検索をかければFlatpakで用意されています。
動画プレーヤー、動画編集
XfceではVLCがデフォルで入っていますので、動画は大抵どんなものでも見ることは可能です。しかし、操作感問題やVLCとは違うものが良いということなら、MPVやSM Playerも良いかと思います。
SM PlayerはManjaro Helloから、MPVはpamacからいくつか選択は可能ですが、Manjaroのソフトウェアを調べると、pamac install mpv
とあるので、おそらくは公式リポジトリから入れるのが良いのではなかろうかと思います。あるいはFlatpakから。
もしホームシアターのようなものを考えている場合は、Kodiのようなものの方が良いかもしれません。元々はXBMC(XBox Media Center)として開発されていたXbox向けのメディアセンターアプリでした。英語ですがKodiWikiを見れば何ができるのかは大まかにわかるかと思います。 KodiはWindowsやMac、iPhoneやAndroidにもあるので同じ環境で使いたい場合には良いのかもしれません。これもManjaro HelloのVideo/Movieの項にあります。
そこそこのPCのパワーとできるだけ大きなモニターが必要になるかもしれませんが動画編集のソフトもあります。
Davinci Resolve
圧倒的にDavinci Resolveが高性能で本格的な編集が可能ですが、Davinci Resolveは適切な OpenGL/OpenCL ドライバーが必要です。また無料版のDavinci Resolveでは、MP4 コンテナと AAC 音声のどちらもサポートされていないため.mp4ファイルを.movファイル等に変換する必要があります。有料版(Studioの方)ではサポートされていますので問題はありません。 これらはDaVinci Resolve - ArchWikiをよく読んでご利用下さい。
Kdenlive
Davinci Resolveをphotoshopとすると、こちらはGIMPのような感じですが、Kdenliveも本格的な動画編集が可能です。こちらもManjaro HelloのMedia recording/editingから導入できます。導入するための手軽さを考えるとこちらで編集されるのが良いかと思います。
Openshot
怪しい動画編集ソフトによくあるような見た目ですが、Kdenlive同様に豊富な機能を持った動画編集ソフトです。ただし、ノートPCには不向きな上、レンダリングにも時間がかかったり、ハイエンドPCで利用しても大きく性能を引き出せないなどと言うレビューもあったりするため、本格的な動画編集をするのであればKdenliveの方が良さそうですが、比較的軽めな動画編集ならまだ使えるかと思います。
まとめ
他にも、DTMやユーティリティなどでたくさん紹介したいものがあるのですが、すでにだいぶ記事も長くなってしまいました。 ターミナルを用いてコマンドラインで入れるものもいくつか紹介しましたが一番知ってほしいのはManjaro Hello優秀って事です。
ひとつずつの紹介となってますけれども、Manjaro Helloにあるものはチェックを入れてUPDATE SYSTEMボタンでまとめて入れられます。 ここにあげたほとんどのものはインストールする為にダウンロードしたりビルドしたりする時間を除けば、探してチェックするだけで良いので所要時間はモノの5分ぐらいです。
カスタマイズをしたり、OSの細かな動作を設定したりシステム的なことをいじろうとするとどうしてもターミナルで操作することも多くなったりします。しかしソフトを使うだけならWindowsもMacもLinuxも大差はありません。 たいして変わりがない、システムがWindows等に比べて軽い動作である、無料、これらからもセキュリティの切れた少し前のPCに使う分には必要十分であり、慣れてくればサーバー用途としても使えたりもできるので、まずは便利なソフトを使って普段遣いにしてもらってそこから他の用途に使えるように幅を広げていくのが良いかと思います。
できるなら、自分が作成したデータは別の何かしらのストレージに入れて、何かあった時にはOSを再インストール、利用していたソフト等必要なものはサックリと入れて元通りと言う感じにできればもっと使い勝手が良くなるかと思います。
おまけ)Manjaroや他のLinuxをインストールしたストレージがSSDの場合
もし、LinuxをインストールしたストレージがSSDの場合は、ターミナルを開いて、
sudo systemctl enable fstrim.timer
とコマンドを入力してTRIMを有効にして下さい。リンクのWikiの中に解説がありますがTRIMには有効なファイルシステムがあります。これはLinuxのインストール時にファイルシステムを選ぶ箇所があります。任意に選択しなければext4になるんじゃなかろうかと思います。ext4ならTRIMは有効にできます。