お試し機紹介
FUJITSU BIBLO MG/G73
- intel Corei3-330M搭載の13インチノートPC
- CPUが2.1GHz、2コア4スレッドで2010年ぐらいに登場したCPUです
- どれぐらいのものかを御理解いただくためにPassmarkで調べるとCPUベンチマークは987ptsとなっておりました。
2019年ぐらいのモバイルCPUがAMD Ryzen5 3500Uが7119pts、2020年のCorei7 10750Hが12449ptsなので、Corei3-330Mは1/7~1/12程度の能力しかありません。
Passmarkでは、GPUベンチマークもあります。Corei3-330Mはまだ番号もないHD Graphicsなのですが、Core i3 M 330がおそらくそれかと思いつつ、探しても見つからなかったのであれですが、デスクトップのGeforce 9500GTよりは下だろうと思っています。
まとめると、ぶっちゃけどうでもいいラップトップPCと言えます。
画面サイズ、解像度は大切
一番の問題はCPUとかではなく画面の小ささです。13インチはいただけません。これはWindows10だとしてもそうです。
Windowsのようにウィンドウを1つの画面に重ねて表示していくタイプのをスタッキング型などと言いますが、これはだいたい画面のボトムにツールバーあるいはパネルがあって、縦方向に狭くなります。
横長でワイド画面だと言っても、横に長いのに縦幅を狭めるのはあまり良くありません。余計に縦幅が狭くなります。
例えば、ブラウザは上部にタブがあって、アドレスバー、ブックマークツールバーのような並びになっていると思いますが、Firefoxのようにデフォルトでメニューバーやウィンドウのタイトルバーが出ているようなものはそれだけで画面の縦サイズの1/5ぐらい占めてしまいます。
かつてWindows95やXPの時代Yahooツールバーになんとかツールバーを大量に入れて表示部分が狭くなった経験がある人もいらっしゃることでしょう。まさにアレ状態です。性能も低いのに、画面も狭い。これって何に使うの?となることうけあいです。
高級なラップトップ、あるいは内蔵グラフィックや液晶パネルが優秀な場合は、高解像度の場合もあるでしょうが、1366x768はいただけません。フルHDの1920x1080に慣れている人からしたら見にくくてしょうがないでしょう。
こういうことから、もし古いノートPCを探しておられるのであれば、13インチでも高解像度のタイプ、もしくは内蔵グラフックがそこそこ優秀で、設定で1920x1080、あるいは1600x900が表示できるぐらいのモデルを探す方が作業ははかどります。
そもそもノートPCで作業というのは本当に限定されてしまうので、ノートPCをご利用であっても別途フルHDのモニターを用意してHDMIで接続などをすれば大きく表示はできる事もあるのでまだマシにはなります。このあたりをよく調べてから入手されると良いかと思います。
Linuxでも画面の回転ができるので、最悪はノートPCを横に傾けて、無線・有線問わずUSBキーボード・マウス等を接続し縦モニタとして利用するのも一つの方法です。
Garuda Linux
Garuda Linuxには様々なバリエーションがありますが、それらは多少の違いがあるもののデスクトップ環境で分けられています。公式サイトのダウンロードを見てみると、それぞれのデスクトップが画像で紹介されているのでどういった感じかがわかると思います。
通常は、Corei3以上で、メモリ4GB以上((GameEditionは8GB以上))あればどれでもいけると思うのですが、前述のモニターの解像度の影響もあり、GNOMEとWayFireを試してみました。
WayFire
Garuda Linux WayFire デスクトップ |
WayFireはスーパーキー(ウィンドウズキー)で、9個のデスクトップを瞬時に表示できます。そのため1つの画面に1つのアプリケーションを置いて画面を切り替えつつ利用できるので試してみたわけですが、上下にツールバーが出ているのでやはり画面は狭く思います。
また消費メモリは2GBまでは行きませんが、1~1.8GBぐらいは行く感じです。
画面が狭いと言う場合、WayFireであればWayFireConfig等でスケーリングできるので、1から0.8あるいは0.7ぐらいに画面を縮小して、かつQt5の設定等でフォントのサイズ・種類を変更し色々としていけば1600x900の雰囲気ぐらいにはなりますので、これらで利用されるのが良いのではなかろうかと思います。
WayFireはCompizと言うウィンドウマネージャーにインスパイアされたデスクトップ環境です。グルングルン回ったり、ウニョウニョと動いたりするエフェクトがウィンドウにかかります。これらはWayFireConfigでチェックを外していけば軽くなると思います。
おそらく様々な原因、特にグラフィック性能にも影響していると思いますが致命的な問題が発生しました。ターミナル及び元から入ってるアプリが起動しません。これはおそらくSwayでも起こるのではなかろうかと思います。AMDのAPUとかが入ってるPCがあると検証もできるんですが、うちにはないのでなんとも言えない所です。
OS自体は起動してFirefox等はインストールできました。原因を探るにも何もターミナルが動作しないので、GUIで操作できる部分だけで色々触りましたがWayFireの設定だけでは直せない感じではありました。
これらはお試し機で発生していることであり、ご利用中のPCで同じ現象が起こるとは限りませんが古いPCでご利用される場合は注意して下さい。
GNOME
Garuda Linux GNOME デスクトップ |
GNOMEは、WayFireよりも消費メモリはわずかに少なく、画面を広く使えるのでとても使い勝手は良いだろうと思います。ただ、それでもデスクトップが表示された段階で1GBぐらいはメモリを使います。
他のアプリケーションを利用すると言う事を考えるとOSだけで1GBいるわけですから最低でも2GB、推奨の4GBは少なからず妥当だと思います。
今回試したお試し機では特に問題なく利用できましたが、やはり画面の狭さはGNOMEですら気になります。カスタマイズしたりすれば画面上下にバーが出るタイプのデスクトップ環境よりは広く使えそうです。
KDE、XFCE等のLinuxではよく利用されるデスクトップ環境以外ではGNOMEがオススメではありますが、もしGNOMEを利用するのであればGaruda Linuxよりも安定しているディストリビューションで、MX LinuxやPop!_OS等を使われるのが良いのではなかろうかと思います。
Arch系であればManjaroもレイアウトが変更できたりととても便利に使えます。
ちなみにManjaroのKDE Plasmaはおおよそ700MBぐらいしかメモリを消費しません。これはWindows10のプレーンな状態の半分以下です。通常のWindows10はおおよそ2~3GBぐらいはメモリを消費します。場合によっては4GB近く到達することもあります。
どのデスクトップ環境を利用すると幸せになれるか
Garuda Linux Dr460nized Edition デスクトップ |
Garuda Linuxだけで言えば、おすすめはKDE PlasmaにあたるDr460nized Editionだろうかと思います。ゲーム環境は元から入ってる方が何かと良いのですが、後からでも構築できますのでまずはここから使いはじめて、GNOME等に変えても良いと思います。
お試し機程度のスペックで普通に使える辺りはさすがLinuxと言えます。Garuda Linuxは公式でも言われているようにやや重めなディストリビューションと言えますので、このディストリビューションでゲームを滞りなくするためには、Windowsと変わらないスペックが必要になると思います。